【UE5】マテリアルエディタでよく使うショートカットキーまとめ

プログラマーの尾関です。

今回はマテリアルエディタを使うときによく使うショートカットキーについて紹介したいと思います。

目次

キー+左クリック系

マテリアルエディタのグラフでは、特定のキーを押しながら左クリックで、選択画面なしでノードを生成できます。

例えば、「1キー」を押しながら左クリックすると、floatのConstantノードを素早く生成できます。

定数 (Constant): 数字キー (1~4)

定数 (Constant) ノードは「数字キー (1~4)」+「左クリック」で作成できます。

ショートカットキー作られるノード説明
[1 + 左クリック]1チャンネルの定数。
“1” 次元のfloat値とも言えます
[2 + 左クリック]2チャンネルのベクター。
2次元ベクトル
[3 + 左クリック]3チャンネルのベクター。
3次元ベクトル
[4 + 左クリック]4チャンネルのベクター。
4次元ベクトル

パラメータ系 (S, V)

Blueprintなど外部から変更可能なパラメータ系ノードであるScalerパラメータは「Sキー」、Vectorパラメータは「Vキー」との組み合わせで作ることができます。

ショートカットキー作られるノード説明
[S + 左クリック]
(Scalar Param)
マテリアルのOpacityやMetallicなど1つのfloatを動的に変更したい場合に使います
[V + 左クリック]
(Vector Param)
主な用途はカラー(色)の変更。その他UVオフセットや環境光など

四則演算 (加算[A]、乗算[M]、除算[D])

四則演算は、減算以外はショートカットキーが用意されています。

ショートカットキー作成されるノード説明
[A + 左クリック]
(加算。Additive)
数値の加算。色の加算合成や位置のオフセットなど。他にもノイズの加算でディテールを追加したりできます
[M + 左クリック]
(乗算。Multiply)
数値の乗算。例えばEmissive Colorで発光強度の制御をしたり、マスク画像との合成に使います。UVを乗算して拡大・縮小もできます
[D + 左クリック]
(除算。Divide)
数値の除算。値の縮小やスケーリング。値の正規化。グレースケールマスクやグラデーションのしきい値や範囲の調整ができます

なお四則演算ノードは、右クリックして「+」「ー」「*」「/」を押してEnterキーで、それぞれ Add, Substract, Multiply, Divideが作れます。個人的にはこちらの方が直感的なキーなので覚えやすくておすすめです。(※ただし 3step あるので、手数は多いです)

数学演算系 (線形補間 [L], 1-x [O], 累乗 [E])

ショートカットキー作成されるノード説明
[L + 左クリック]
線形補間 (Lerp)
値の段階的な変化。2つのカラーのブレンドの変化を見せたり、Alpha値を滑らか変化させることでアニメーションやフェードが可能です。マスクを徐々に適用したり、Alpha値を0 or 1にすることで、IFノードの代わりに使うことで処理コストを減らせます
[O + 左クリック]
1-x (One Minus)
値の反転。マスクやグラデーションの反転、アニメーションの進行方向を逆にしたりできます
[E + 左クリック]
Power (Exponent=指数、累乗)
累乗。コントラストや強度の調整、フレネルやリムライトのエッジの強調度合いの調整に使えます。またノイズやグラデーションカーブの形状を変化させることも可能です

その他数学系

ショートカットキー作成されるノード説明
[I + 左クリック]
Ifノード (条件分岐)
条件分岐によってマテリアル表現を切り替えることができます。ただ複雑な分岐を多用するとパフォーマンスに影響する場合があるので注意して使う必要があります
[N + 左クリック]
Normalizeノード (ベクトルの正規化)
法線ベクトルの正規化、方向ベクトルの正規化に使います。また内積・外積を行う前にNormalizeで正規化することで、計算結果が安定するようになります
[B + 左クリック]
BumpOffsetノード (バンプマッピング)
ポリゴンを増やさずにサーフェスに奥行き(深度)の錯覚を与えるためのノード。例えばハイトマップで UV座標をずらして凹凸や深さを表現できます
Ifノードの代替えノード

IfノードはGPUが苦手とする条件分岐処理となるため、可能な限り LerpStep などで実装するとGPUコストを減らすことができます。

  • Lerp: フェードや連続的な切り替え、マスク画像による制御ではLerpが最適です。Stepノードで0/1を作り、LerpのAlphaに入れることでIfのような「2択」も実現できます
  • One Minus: 値の反転(1-x)を行います。直接的な条件分岐の代替ではないですが、マスクやグラデーションの反転時にLerpと組み合わせて使うことが多いです
  • Step/SmoothStep: しきい値で明確に切り替えたい場合はStep、滑らかな境界が欲しい場合はSmoothStepを使い、Lerpと組み合わせます

テクスチャ・UV操作系

ショートカットキー作成されるノード説明
[P + 左クリック]
Pannerノード
お手軽にUVスクロールできるノード。炎・水・煙・雲のエフェクト表現。バリアやエネルギーフィールド、ゲージやUIパーツのループアニメーションなどに使えます
[T + 左クリック]
TextureSampleノード
マテリアル内でテクスチャ画像をサンプリングし、RGBやA(アルファ)など各チャンネルの値を個別に出力できるノード
[U + 左クリック]
TexCoordノード
メッシュのUV座標 (UとVの値) を取得するためのノード
[R + 左クリック]
Reflection Vectorノード
サーフェス(表面)から見た反射方向ベクトルを計算し出力するノード。キューブマップによる擬似反射、簡易的な鏡面反射、カメラ位置に対する動的な反射などができます
[Shift + C]
Maskノード
特定の領域やチャンネルだけに効果や色、質感を適用・切り替えるためのノード。テクスチャの色の一部を切り出したりできます

おしまい

以上、マテリアルエディタでよく使うノード作成のショートカットキーの紹介でした。

マテリアルノードを素早く組むのにお役に立てれば何よりです。

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