ゲームにおける桁数について

こんにちは。
プランナーの町山です。

今回は「数字の桁数」について触れたいと思います。

ゲームには様々な数字が登場します。

スコア、タイム、パワー(HP)、ダメージ、お金、経験値、などなど。

これらの数字の「桁数」の仕様を決めるのは、プランナーの仕事でもあります。

この「桁数」によって、強そう、弱そうなど一目で感じたり、重みが出たり、
印象が変わってきます。

例えばスコア。
主に敵を倒した時、アイテムを取った時などに得られる得点です。

昔のファミコン時代を思い出すと、
1番弱い敵を倒すと、100点、強い敵は500点、ボスは1000~5000点など。

マリオは連続で敵を倒すと、100、200、400、800、1000、2000、4000、8000、以降は1UPと
1シーケンスで、万の位に届かないようになっています。

1番低い点数が100点なので、下位2桁は実質意味がありません。
これを意味がないからといって、1点にしたらどうでしょう。

1点、5点、10点…
なんだかケチ臭い印象となってしまいました。
まるで筆記テストの点数のようです。

もちろん、どれが正しい、というものはありません。
こういったコンセプトのゲームデザインなら、あっても良いと思います。

大事なのは、どう「印象づけるか」と、「ゲームバランス」次第だと
個人的には思っています。

次にお金。
ショップで買い物をする時

傷薬  :1G
毒消し草:3G
鉄の剣 :50G

といった場合ならどうでしょう。
だいぶ少ない印象を受けます。
この国は貧しい発展途上国なのでしょうか。

逆に、

傷薬  :500000G
毒消し草:800000G
鉄の剣 :25000000G

めちゃめちゃ裕福な世界ですね。
あるいは、とんでもないインフレなのでしょうか。
経済に不安を感じますし、世紀末も近いかもしれません。

この場合、桁数が大きすぎると、小さい子供はさっぱり理解できません。

「お金」と「買い物」という、現実にも行う行為なのに、
恐ろしく高額商品ばかり並んでいては、現実味もありません。
(ゲームの中なので、高額商品をばんばん買う事で、爽快感を生む、という
コンセプトであればアリかもしれませんが)

ゲームにおける「対象年齢」も大事な要素です。

子供向けであれば、子供にも理解できる桁数、かつ、少なすぎない数、という
良い塩梅の桁を設定する必要があります。

RPGのHPの例だと、3桁、4桁、近年だと5桁、6桁もあります。
子供の頃は、ドラクエの3桁になれてきた頃に、FFをプレイした際、
「HP:4456」など、とても強そうな印象を受けたのを覚えています。

ドラゴンボールの有名な台詞、
「私の戦闘力は53万です」

もう、とんでもない奴が出てきたんだ!と数字だけで恐怖すら覚えました。

自分が当時、この台詞に出会ったのは小学生くらいでしたから、
年齢に対して膨大な恐怖を与える、最適な桁数だったと言えるでしょう。

バランスにもよりますが、パワー1000とパワー10000では、
だいぶ印象も変わるというものです。

このように数字が与える印象について、
みなさんも考えてみてはいかがでしょうか。

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